説教ワンポイント(2002年6月9日 説教より)

聖書
「 マタイによる福音書 第16章13節〜20節」 

 わたしの教会を建てる 

 カトリック教会とプロテスタント教会の解釈が別れる代表的な聖書箇所。カトリック教会は、この18節「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる」を根拠に、主は、「岩」と呼ばれたペテロを後継者として認め、天国の鍵を渡した。そのペテロの正当な後継者であるのがカトリック教会の教皇であると。これを「教皇の首位権」と言います。つまり、カトリック教会だけが、代々の正当なキリスト教だという意味になります。現在のヨハネ・パウロ二世は、使徒ペテロから数えて264代目となります。更に教皇の首位権を強化するあまり、1870年には、「教皇の不可謬性」が教義とされました。「教皇の不可謬性」とは、信仰や道徳に関して教皇が教皇座から教示するとき、すべての誤謬から守られると言うもの。簡単に言えば、教皇は間違がったことは絶対に言わないし、間違いも犯さないということ。
 私たちプロテスタントは、この「首位権」も「不可謬性」も認めません。なぜなら、18節「あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。」の「この岩の上に」とは、人間ペトロの上に教会を建てると言ったのではなく、その前のペトロが主に「あなたはメシア、生ける神の子です」と信仰を告白した、その信仰告白を岩と言っているのであり、その信仰告白の上に教会を建てると主が言われたと解釈するからです。「岩」(ペトラ)はペテロ個人ではなく、真実な信仰告白を指すからです。
 カトリック教会の名誉のために言えば、第二バチカン公会議以降はこの「首位権」と「不可謬性」は、強く言わなくなりました。


新約聖書

16:13 イエスは、フィリポ・カイサリア地方に行ったとき、弟子たちに、「人々は、人の子のことを何者だと言っているか」とお尋ねになった。
16:14 弟子たちは言った。「『洗礼者ヨハネだ』と言う人も、『エリヤだ』と言う人もいます。ほかに、『エレミヤだ』とか、『預言者の一人だ』と言う人もいます。」
16:15 イエスが言われた。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」
16:16 シモン・ペトロが、「あなたはメシア、生ける神の子です」と答えた。
16:17 すると、イエスはお答えになった。「シモン・バルヨナ、あなたは幸いだ。あなたにこのことを現したのは、人間ではなく、わたしの天の父なのだ。
16:18 わたしも言っておく。あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。陰府の力もこれに対抗できない。
16:19 わたしはあなたに天の国の鍵を授ける。あなたが地上でつなぐことは、天上でもつながれる。あなたが地上で解くことは、天上でも解かれる。」
16:20 それから、イエスは、御自分がメシアであることをだれにも話さないように、と弟子たちに命じられた。

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