牧師東西南北( 2002年4月7日 週報より)

 

 

「今年九十九歳、やがて白寿の祝いを迎えるA老人の話題には、よくご両親のことが出てきます。その父と母の話をしている時の顔は、いかにも幸せそうで、安らいだ笑顔を見せます。私はこの百歳の老人を見ていると、人間にとって愛されると言うことが、どんなに大切なものであるかを教えられます。

『人生というものは、毎日自分の吐く息、吸う息のその糸で、織物を織り上げていくようなものだ』と言った人がありますが、幼い頃のなつかしい思い出、青年期の美しい花模様と、さまざまの人生模様を織り込んだその長い布を前に、ある時、ふとその手を止める時があります。その時が「老い」と言われる時なのでしょう。そして、振り返ってその長い織物に目を向けてたしかめてみると、折々の人生模様は昨日の事のように甦ってくるのです。」林富美子『タ暮れになっても光はある』より



 


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