牧師東西南北( 2004年11月21日 週報より)


  栃木県塩谷町から自河市に移転したアウシュヴィッツ平和博物館を訪ねた。第2次世界大戦時、150万人もの生命を奪ったナチスドイツ最大の強制収容所アウシュヴィッツ。そこは今、広島の原爆ドーム同様に「人類が二度と繰りかえしてはならない20世紀の負の遺産」としてユネスコ世界遺産に登録された。

  若き時、私が強く影響を受けた本に、強制収容所での体験を精神科医として書いたフランクルの「夜と霧」がある。人間がこれほどに冷酷になれることを知ると共にどんなに厳しい状況でも希望を持ち人間の尊厳を失わずに生きた人々がいたことを教えられた。また、犠牲者の一人となった、長崎にいたゴルベ神父には人間の本当の強さを学んだ。それらのことを思い出しながら見る展示物は何度もかすんだ。

 今回は特別に展示された「子どもの目に映った戦争」の絵画展も行われた。ドイツ軍がポーランドに侵略した際の暴虐を子どもたちの印象として表現されたもので、爆弾で家が焼かれる様子、父が殺される場面や家族が連行されるところなど子どもの網膜に焼き付けられた情景がリアルに描かれていた。子どもの絵はその子の心象風景でもある。このおぞましい風景は、子どもの心の傷として生涯残っただろうと思うと心が痛む。教会子ども会に通う子や園児にこんな絵を描かせてならないと強く思った。アウシュヴィヅツ平和記念博物館を訪ねてみて下さい。
       
TEL0248-28-2108(一部幼稚園月報より)


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