牧師東西南北( 2006年3月12日 週報より)


  神学校の卒業式に出席した。厳かで祝福に満ちた式であった。教団から祝辞を述べた愛澤幹事は「まず遣わされた土地を愛しなさい。」と語った。そして家族を愛し、教会を愛してほしいと続けた。

 遣わされた土地を愛することが、その土地に住む人々を愛することに広がるであろう。

 小泉首相は、教育基本法の改正を急ぐことを指示したと今日の新聞にあった。一番の改正点はご存知のように「愛国心」という言葉を入れることにある。

 順番を間違えている。まず、自分を肯定して受けとめられる自己愛(自己中心の愛ではない)があり、家族愛があり、郷土愛があり、杜会愛があり、その延長に愛国心がある。まずきちんと自己愛を教え、家族愛を教え、誇れる郷土と社会を築くことが先決である。小泉さんは、それらを飛び越えて、子どもに愛国心を教え込もうとするところに無理と意図があるように思える。

「愛国心」(ナショナリズム)の言葉も、過去の戦争の手垢にまみれた言葉で、自国中心主義・国益追求になりやすい表現である。それよりも「祖国愛」(パトリオティズム)の言葉がふさわしい。自国の文化、伝統、自然をこよなく愛する情緒の表現である。

 拙速を避け、憲法9条を守る世界に誇れる日本となり、美しい四季の自然の郷土を守る。そこから自然に「祖国愛」が育まれることを信じたい。


 

 

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